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UTMB 2017 レースレポート Vol.1 土井 陵~3度目のUTMBにかける思い~

2017.09.22

 「UTMB 2017」は、各国から有力選手が出場し、過去最高レベルのレースと言われた。その中で、各国のトップ選手達と凌ぎを削り、UTMB 2017に出場した日本人男子選手の中で最高位の25位でフィニッシュした、土井 陵(どい・たかし)さんのレースレポートをお届けする。2015年、2016年、2017年と3年連続でUTMBに照準を合わせ、トレーニングを積んできた土井さんの思いとは? 

文=土井 陵

特別な思いで臨んだ「UTMB 2017」

UTMB2017にかける思いは特別なものだった。2015年に初めて出場したUTMB。この時は何も怖いものがなく、完走を目標に積極的に走った結果、11位という素晴らしい結果がついてきた。そして、トップ10入りを見据えてチャレンジした2016年。直前に骨折するという悲運もあり、結果は39位と振るわなかった。2017年、この過去2回のUTMBを通じて経験したことのすべてを糧として、今回のUTMBに挑んだ。

昨年の無念なレースが終わってからは、UTMB2017に向けて計画を立て、練習を積み重ねてきた。その結果、4月の「KOREA 50K」で上田瑠偉選手に次ぐ準優勝、5月の「比叡山International Trail Run」の50マイルでは、香港で活躍するストーン選手を抑え優勝することができた。UTMBに向けて着々と階段を上っていったような感じだ。

しかし、6月にUTMBのシミュレーションとして出場した「Lavaredo Ultra Trail」では、体調不良により思うような走りをすることができなかった。日本に戻り、残された時間の中で、何が必要なのか、何が足りないのかを考え、限られた時間の中で自分にとって最良のトレーニングを行ってきた。レース直前のトレーニングは、UTMBを想定し日本アルプスの3000m級の山々にも足を運び、最後の調整をした。

私が今回のUTMBに向けて立てた目標は大きく分けて2つ。1つ目は2015年の自分を越えること、2つ目は昨年実現できなかった、明るい時間帯に大勢の観衆がいる中で妻と一緒にフィニッシュすることだった。その目的を果たすため、想定完走時間は23時間30分に設定した。この設定は例年のトップ10の選手が出したタイムに限りなく近いものだ。しかし、今の自分の力なら、このタイムでフィニッシュすることはできると思った。

 


​受付会場にて。3年連続のUTMBなので慣れたもの

 


今年の目標の一つは、明るいうちに妻とフィニッシュゲートをぐぐること

 

今年のChamonix(シャモニー)は過去2年と比べ気温が低く、特にレース前日から天候が崩れるという情報が入っていた。主催者からは、レース当日の朝7時にスタート時間及びコースの決定の知らせがあるとアナウンスがあったが、なかなか連絡がなく、2010年のUTMBのように中止になるのではないかと不安がよぎった。

最終的にアナウンスがあったのはスタート4時間前の14時頃。「UTMBは決行」、「スタート時間の繰り下げ」、「悪天候によりコースは2ヶ所変更」という内容が伝えられた。さらに、標高2000m以上は氷点下なので、ピークでは休憩しないですぐに下山するようにという注意事項も付け加えられた。急きょ、ジェルの個数やウェアリング、エイドの到着時間などサポート内容を修正することにした。

 


UTMB(171km・累積標高差1万m)のコースは、シャモニーを起点にモンブランの周りをぐるりと一周する

 

 

次ページは、「いよいよ運命のスタート」へつづく

 

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