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【連載】 山田琢也と奥宮俊祐の「TRANS ALPINE-RUN 2016」レースレポート 第4回:3rdステージ

2016.10.03

2016年9月4日~10日に開催された「トランスアルパインラン 2016」に出場した、山田琢也選手・奥宮俊祐選手。MtSNでは、山田選手・奥宮選手の現地レポートをFacebookを通してお届けし、大きな反響を呼びました。
連載第4回は、7日間のステージレースのうち、最もタフなコースを走る3日目のレポートです。

「トランスアルパインラン」は、ドイツ・オーストリア・イタリアを通過する総距離247kmのトレイルレースで、特徴は、7日間のステージレースであること、そして2人1組で走らなければならないということです。山田選手・奥宮選手がトランスアルパインランに出場することになった経緯は、下記の記事をご覧ください。

「山田琢也選手と奥宮俊祐選手がぺアを組み、7日間のステージレース、総距離247kmの「TRANS ALPINE-RUN」に参戦!」

 

《山田琢也選手のレポート》

3rd Stage: Imst — Mandarfen-Pitztal 
Distance: 47.9km / pos. vertical: 3037m / neg. vertical: 2144m
● 9位 6時間29分
● ステージ3日目までのトータルは、13時間45分で8位

 

「Make-it or break-it stage! 」 
第3ステージは、距離が最も長いというだけでなく、7日間のレースのなかで最も累積標高が高い最難関コースだ。選手はInn渓谷のいちばん深いところから、有名なPitz渓谷の終わりにある氷河で覆われた Ötztaler 山脈の麓へ走る。アップダウンの連続をクリアすると、後半は壮大なトレイルが待ち受け、渓谷を見下ろしながら、ひたすら走れるトレイルが続いていく。

 

スタート前、筋肉痛はあるが体は動く。おっくん(奥宮選手)も調子が良さそう。「今日はどんな一日になるのだろうか。体は? メンタルは?」。明日のことは考えず、最難関セクションである今日をどう乗り切るか、それに集中していた。

 

序盤は力まず自分たちのペースを意識して走ると 、34.6km の第3エイドまで6位で通過。前後のチームとは、数分の差でここまでは来た。しかし、ここからヨーロッパアルプスの山の厳しさを知ることになる。急な登り坂でまったく体が動かない。おっくんに待ってもらう場面がしばしばあった。 おっくんの登りは力強く、ほぼ後ろから眺めているような状態だった。さらに私は第3エイドに行き着くまでにポールを破損しており、ペースが上がらない。おっくんのポールを借りて、なんとか登りきった。(おっくん、本当にありがとう。。。涙)。

 

おっくんにも手伝ってもらい、やっとの想いで登りきった先に待っていたのは雄大なPitz渓谷だった。感激で涙がこぼれそうになった。レースに集中しているおっくんには、「琢也さんの感動は私にはわかりません」って言われちゃったけど、必ずもう一度ここにやってくると心の中で誓った。次にやって来る時は、レースじゃなく、もっとゆっくりと歩きたいし、時間を気にせず景色を楽しみたい。

 

ここからフィニッシュまでは、よくこんな所でレースするよなっていうヤバい(危険な)箇所を何度も通り抜け、牛のクソを踏んづけ、電柵で感電し、なんとかフィニッシュのMandarfenにたどり着いた。9位という順位におっくんは悔しがっていたけど、私にはピッツタールの地を再び訪れることができた嬉しさがあった。でも、UTMBをリタイヤしてまで挑んでいる彼の想いは痛いほどわかる。明日以降、どんなトレイルが、どんな体の状態が待ち受けているのか知る余地もないけど、彼と一緒に必死に走るだけだ。おっくん、明日以降も俺を助けてね。

 

奥宮俊祐のコメント

今日もチーム力を発揮してよい流れで走りきることができた。 残念だったのは結果が伴わなかったこと。9位…。よい走りだっただけに悔しい結果だった。

登りは私がリードして、下りは琢也さんがリードした。琢也さんの下りはとても上手で、後ろから付いて走ると何も考えなくていいので、リラックスして走ることができた。琢也さんは 登りで失ったリズムを下りで取り戻せるようだ。 今日は、ちょっとトラブルがあった。琢也さんが転倒した拍子にポールが折れてしまったのだ。琢也さんのポールは完全に使えない状態になってしまったので、登りが得意な私はポールを琢也さんに貸して対応した。

また、途中で私の水が切れてしまい脱水の危険があった。その時は、琢也さんの水が余っていたので、琢也さんに水を分けてもらって対応した。まさにチームで助け合ってレースを進むことができた。明日も、チーム力を発揮して上位を狙いたいと思う。

 

 


3日目のスタート。スタッフの皆さん、どうやって運営しているのかな・・・

 


レース中、前後のチームとタイム差がほとんどない状態だった

 


エイドでパワーオン!

 


最難関セクションの3rdステージ、無事に終わりました!

 

 

【連載】 山田琢也と奥宮俊祐の「TRANS ALPINE-RUN 2016」レースレポート 第1回:レース前日

【連載】 山田琢也と奥宮俊祐の「TRANS ALPINE-RUN 2016」レースレポート 第2回:1stステージ

連載】 山田琢也と奥宮俊祐の「TRANS ALPINE-RUN 2016」レースレポート 第3回:2ndステージ

「山田琢也選手と奥宮俊祐選手がぺアを組み、7日間のステージレース、総距離247kmの「TRANS ALPINE-RUN」に参戦!」


山田琢也&奥宮俊祐による「トランスアルパインラン2016報告会」の参加者募集中。12/5(月) 19:30、東京・神保町で開催
 

Trans Alpine Run 2016 スケジュール 

9/4 第1ステージ / 36.5km (2088m)
ガルミッシュ-パルテンキルヘン(ドイツ)→レルモース(オーストリア)

9/5 第2ステージ / 33.8km (2023m)
レルモース(オーストリア)→イムスト(オーストリア)

9/6 第3ステージ / 47.9km (3037m)
イムスト(オーストリア)→マンダルフェン-ピッツタール(オーストリア)

9/7 第4ステージ / 25.9km (1887m)
マンダルフェン-ピッツタール(オーストリア)→ゼルデン(オーストリア)

9/8 第5 ステージ / 33.3km (1453m)
ゼルデン(オーストリア)→サン・レオナルド・イン・パッシーリア(イタリア)

9/9 第6ステージ / 33.6km (2440m)
サン・レオナルド・イン・パッシーリア(イタリア)→サレンティーノ(イタリア)

9/10 第7ステージ / 36.4km (1934m)
サレンティーノ(イタリア)→ブリクセン

総距離 247.2km 累積標高1万4862m

()内は累積標高

 

Transarpine-Run 公式ウェブサイト http://transalpine-run.com/en/

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