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Andorra Ultra Trail Vallnord 2017 レースレポート Vol.1 100マイル女子準優勝 丹羽 薫

2017.08.16

写真・文=一瀬立子(MtSN)

スペインとフランスの国境であるピレネー山脈の中にあり、両国と国境を接する小さな独立国、アンドラ公国。面積は東京23区より小さく、人口わずか約8万人という小さな国だが、自然豊かで、美しい山々に取り囲まれている。

このアンドラで、2017年7月4日~9日、Andorra Ultra Trail Vallnord(アンドラ・ウルトラトレイル・ヴァルノード)が開催され、MtSNスタッフ一瀬が現地取材に赴いた。

今年で9回目の開催を迎えたアンドラ・ウルトラトレイル。日本人の参加者数は年々増え続けており、今年は過去最高の63人の日本人ランナーがエントリーした。これは、アンドラの隣国であるスペインとフランスを除いた海外からの参加者数として一番多いものだった。

アンドラ・ウルトラトレイルの6つのカテゴリーの中で最も注目を浴びるRonda dels cims(170㎞/13500mD+)に出場した丹羽 薫さん。昨年はUTMBで女子8位に入賞し、世界で戦える日本人女性選手であることを示したのは記憶に新しい。上位入賞をねらう丹羽さんに密着し、取材した。

 


受付完了! いよいよ明日170kmの旅がスタートするというワクワク感が伝わる笑顔

 


ご主人の丹羽紀行さん(左端)とサポートクルーの田辺さん(右から2番目)。紀行さんも田辺さんのご主人(右端)もMitic(110㎞)に出場

 

選手として高い目標を掲げた2017年

今年の目標は高い。ウルトラトレイルワールドツアー(UTWT)とスカイランナーワールドシリーズ(エクストリームの部)の両方で年間TOP10入りをめざしている。いままで日本人選手が果たしたことのない世界での戦いにチャレンジすることを決めた丹羽さんは、海外遠征に当てる資金を作るため、クラウドファンディングを立ち上げ、協力を呼びかけた。丹羽さんの予想に反して、短期間で目標金額以上の遠征資金が集まり、「こんなに多くの方々に応援していただけているんだ」と驚き、感動したという。そして、丹羽さんは応援してくれている皆さんの思いを胸に世界のトレイルレースに参戦している。

アンドラ・ウルトラトレイルはウルトラトレイルワールドツアーの一戦には入っていないが、厳しい山岳系のコースは丹羽さんが自分に合っていると思い、上位を狙えるレースとして準備をしてきた。

現地に早めに入り、夜間に走るであろう部分の下見として、また高所順応するために、コースの半分ほどを試走した。コースのほとんどが2000m以上であるこのレースでは、高所順応は欠かせない。丹羽さんは、しっかりと高地に体を慣らして出場した。

 


試走のために滞在したArinsalの街で。ホテルのすぐ裏がトレイルの入口

 

1年前にひどい貧血であることがわかり、食事にはかなり気を配り貧血を改善してきた。また、今年5月には故障をしてしまい、1カ月間走れなかった。この期間は思いきって走ることをやめ、体幹トレーニングやフォームの見直しなどを行なってきた。そのおかげでアンドラには良いコンディションでスタートラインに立つことができた。丹羽さんのおもしろいところは、「自分が馬だったら」と考えてコンディショニングしていることだ。丹羽さんにはオーストラリアで競走馬の調教師をしていたというユニークな経歴がある。その経験から自分を客観的に捉え、状況によって冷静にコンディショニングをし、レースまで持っていくことができる。

レースに向け、ストイックに思えるコンディショニングをしてきた丹羽さんだが、一番大切にしていることは「山を楽しむこと」。山を、レースを楽しむために、よいコンディションにもっていきたい。そのための努力は苦にならない。丹羽さんには迷いがない。

 

次ページでは、いよいよレースの始まり。

 

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