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2017 TRランキング女子総合1位 インタビューVol.3 ~ 髙村貴子、スカイランニング世界選手権での入賞とハセツネ3連覇を狙う~

2018.02.26

2017年 TR年間ランキング1位に輝いた皆さんに、2017年の総括や今シーズンの抱負、目標などをインタビューしました。第3弾は女子総合1位の 村貴子さんです。

取材・文=若岡拓也

2017年の活動を振り返っていただけますか

昨年は、アンドラ公国で開催されたスカイランナー・ワールドシリーズの「スカイレース・コマペドローサ」でトップ10入りすること、Zao Skyrunning(アジア選手権兼日本選手権)優勝、ハセツネ(日本山岳耐久レース)で優勝することを、シーズン入りしてからずっと考えていました。

実は、「スカイレース・コマペドローサ」の大会前日までは、負ける気しかしませんでした。写真で見たことのある海外選手の顔を見て、「みんな速そう」と弱気になってしまって。シーズンが始まってからずっとトップ10入りを目標にしてきたんですけど、入れるわけがないって思っていました。めっちゃビビりなんで、よく電話やメッセンジャーでいろんな人に連絡して相談してます。仲がいい人には、「そろそろ連絡が来るころだと思ってた」って言われます(笑)。

レース前日まで来ると、「もうやるしかない!」って、開き直るというか、スイッチが入ります。そうすると、落ち着いて準備をしてレースに臨めます。コマペドローサの時は、「目標タイムの3時間半を切れば、トップ10に入れるから大丈夫」って自分に言い聞かせました。

トップ10入りを狙っていましたが、3位に入賞することができました。終盤で前を走っていた2人をかわしてフィニッシュできたこともあり、レースが終わった直後は結果に満足していました。ですが、その後に優勝タイムまでの差が10分もなかったと知り、「もっとがんばれば優勝を狙えたかもしれない。もっとやれたはず」と、思うようになりました。このレースでは、崖のような下りが怖くて、スピードが出し切れませんでした。下りのテクニックをもっと磨いて、今年は勝負できるようにしたいです。

 


ワールドシリーズ「スカイレース・コマペドローサ」では欧州開催で日本勢初の3位。序盤はリズムをつかめず苦しみながらも自分のペースを貫いた
 

 

目の前のことにしか集中できないので、一つのレースが終わると、1〜2週間ほどバーンアウト状態になります。そこから切り替えて、9月のアジア選手権に向けて調整していきました。ひとつひとつのレースに合わせて照準を絞らないといけなくて、非戦略的なんです。ハセツネ(日本山岳耐久レース)の前も準備期間が短くて、不安だらけでした。

 

 


スカイランニング アジア選手権で男子総合優勝の上田瑠偉と記念撮影(写真=一瀬立子 / MtSN)

 


日本山岳耐久レース(ハセツネCUP)の最速記録こそ逃したものの、苦しみを乗り越えて満面の笑みでフィニッシュ(写真=下山展弘 / MtSN)

 

競技以外では、以前は山に行くというと旭岳がほとんどだったんですが、最近は本格的に登りに行くことが増えて、羊蹄山などにも行くようになりました。せっかく北海道にいるのにもったいないなって。北海道にある百名山をすべて制覇するのが目標です。

 

2018年に思い描く展望

今年は、スカイランニング世界選手権でメダルを獲得したいです。同年代の(上田)瑠偉君は世界で戦うようになり、世界を意識して明確な目標を持っていて、刺激を受けます。私もスカイランニング世界選手権に出場が決まっています。さらに、今年もスカイランニングワールドシリーズのレースに出場し、”世界で戦う”という目標を明確に持ちたいと思っています。それから、ハセツネで女子の最速記録を出して3連覇したいです。

今年のスカイレースでは、長めの距離を意識的に選んで出場していきたいです。昨年は20㎞程度のレースをメインにしていたので、今年は40〜50㎞くらいのレースに出たいです。

昨年のハセツネでは、1時間走った後に「フィニッシュまで、まだ8時間もある」というふうに思ってしまいました。「まだ」とか「あとどれだけ」ではなく、「もう少しで終わる」と、距離に対して身構えないで走れるようになりたいです。

スカイレースの魅力を伝える活動もしていきたいですね。スカイレースは登山が好きな人にこそやってほしいです。日本ではトレイルランニングいうと、距離が長いレースに注目が集まりがちですが、20〜30㎞のスカイレースの魅力も伝えたいと思っています。

 


ハセツネで2連覇を達成し、晴れやかな笑顔を見せる(写真=一瀬立子 / MtSN)

 

勝つための秘訣とは?

本当に出たいと思えるレースを選んで出場します。毎月1本くらいですね。レースを入れすぎて、しっかり走れないということがないように心がけています。私は医大生なので、昨年は病院実習が忙しくて、1日1時間も走れない日もありました。トレーニングに当てる時間が短い分、強度を上げることを意識していました。

レース直後のバーンアウト状態のときや疲労がたまっているときは、無理に走らずに、走ることを一切考えずに休むことにしています。無理をしてケガをするのが一番怖いです。


2018年の自分に一言
大学生活最後の1年なので、目標を達成して気持ちよく学生生活を締めくくってほしいです。

 


髙村貴子 2017年の戦績》
菅平スカイライン トレイルランレース 優勝
びわ湖スカイレース 優勝
Skyrace Comapedrosa(skyrunning world series) 3位
Zao Skyrunning(アジア選手権兼日本選手権) スカイレース 優勝
日本山岳耐久レース 優勝
OSJ山中温泉トレイル 優勝

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