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2017 TRランキング女子総合1位 インタビューVol.4 ~ 鈴木潤子、100マイルレースでベストを尽くす~

2018.02.26

2017年 TR年間ランキング1位に輝いた皆さんに、2017年の総括や今シーズンの抱負、目標などをインタビューしました。第4弾は女子総合1位の 鈴木潤子さんです。

取材・文=一瀬立子(MtSN)

2017年の活動を振り返っていただけますか

昨年の一番のビッグイベントは、PTL(UTMBのレースカテゴリーのひとつ、距離290㎞ / 累積標高差2万6500m)に出場したことですね。3人一組でチームを組むのですが、私は『Nadeshiko Japon』というチームを女子3人で結成しました。今までに日本人女性だけでPTLを完走したチームはないので、大きなチャレンジでした。

 


「Nadeshiko Japon」のメンバー。鈴木潤子さん(左)、野間陽子さん(中央)、福井奈穂さん(右)

 

PTLは、走力だけではなく読図スキルも必要とされますし、290㎞もの距離を3人で一緒に進まなければならないというチームならでのレースマネージメントの難しさがあります。チームメンバーとは、ランだけなく、地図読み、ロゲイニング、オリエンテーリングなどにも力を入れてきましたし、アルプス縦走などのトレーニングもして、PTLに臨みました。

結果は、230㎞地点でタイムアップでした。レース後半は吹雪になり、かなりの悪天候の中で進まなければなりませんでした。レースは続行なのか、中断なのか。大会主催者とうまく連絡が取れないなか、前を行くチームがコースを引き返してきて「これから先の山は吹雪で危険だ。救助のヘリが飛んでいるし、先には進めない」と言われました。大会主催者とコンタクトが取れていませんでしたが、停滞していた山小屋でタイムアップとなり、私たちのPTLは終わりました。

私たちのチームは走力というよりもマネージメント能力が足りていなかったかな。読図力、チーム戦の戦略など、もっと総合力が必要でした。女性3人のチームなので、お互いに優しさを出してしまい、遠慮があったかなと思います。過酷なレースを乗り越えていくためには、お互いに厳しく接することも時には必要です。トレーニングの段階でメンバー同士もっと深く突っ込んだやりとりができていたら良かったですね。2018年はメンバーの都合が合わず再出場できないのですが、またPTLに出場するなら、同じメンバーで出たいです。

PTLのトレーニングやレース中の経験は、その後の100マイルレースに生きていると思います。自分の体に向き合い、どんな時にどうなるかが以前よりだいぶわかってきました。ペース、補給、体のケアなど、自分自身をよく知り、レースに臨むことはロングレースで結果を出すためにとても大切です。

 


PTLのレース中の「Nadeshiko Japon」の様子。過酷なレース中とは思えない華やかな笑顔を見せる

 

2018年に思い描く展望

4月に「UTMF」の出場が決まっています。実は、UTMFに出るのは初めてなんです。UTMFはロード区間が多く、アップダウンがそこまで厳しくない走れる100マイルレース。私はどちらかというとアップダウンが激しい山岳系の100マイルレースのほうが得意なので、平地を走るトレーニングをしっかりして出たいと思っています。

7月にはアメリカで「Tahoe Rim Trail Endurance Run (タホリムトレイル・エンデュランスラン)」という100マイルレースに出場します。昨年そのレースを走った友人が「とてもいいレースだよ!」とオススメしてくれたので、その友人と一緒に参加します。ハワイで開催される「HURT」という100マイルレースには何度か出場しているのですが、アメリカ本土でのトレイルレースは初めて。レースも楽しみですけど、レース前にヨセミテ国立公園に行って、アメリカの大自然を満喫するのも楽しみです!

それから、「信越五岳」の100マイルコースにもまた出たいです。昨年は残念ながら距離が短縮されてしまったので、今度は100マイルのコースを全部走りたいです。昨年ペーサーをしてくれたトレイルの師匠に、今年もペーサーをお願いします。

 


PTLの直後にも関わらず、「2017 信越五岳トレイルランニングレースの100マイル(短縮102㎞)で3位に入賞(写真=一瀬立子 / MtSN)

 

■毎年レースにチャレンジするモチベーションをどう保っていますか?

どのレースも100点になることってなくて、毎回楽しさと反省があるんです。「ここが良くなかったから、次はこうしたいなあ」とか、もっと向上したいって思うんですよね。それがモチベーションに繋がっています。

それと、私は仲間に恵まれていて、一緒にトレーニングをしたり、仲間から刺激を受けたりしています。いい大人だけど、そういう仲間の存在がありがたいし、みんなと過ごす時間がとても楽しい。素晴らしい仲間に巡り合えて、「幸せだな」って思います。

 

■2018年の自分に一言

「いろいろな理由で壁を作らずにベストを尽くそう!」です。年齢、仕事、日々の忙しさ。そういったことを言い訳にして、努力しない自分になりたくない。ベストを尽くす人でありたいなって思います。


どんなに苦しいレースの中でも、トレードマークの潤子スマイルを忘れない

 

《鈴木潤子 2017年の戦績》
HURT100 (ハワイ) 11位
トレニックワールド100mile &110㎞ in 彩の国 100マイル 優勝
スリーピークス八ヶ岳トレイル 38㎞ 3位
信越五岳トレイルランニングレース 100マイル(短縮102㎞) 3位
OSJ KOUMI 100 優勝
PTL(距離290㎞ / 累積標高差2万6500m) 230㎞ DNF

 

鈴木潤子 MtSN My Page
【連載】Girls on Trails Vol.1 出るからには完走するランナー、鈴木潤子
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