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[特別対談]TJAR創始者・岩瀬幹生 × TJAR4連覇・望月将悟

2018.08.08

 トランスジャパンアルプスレース(TJAR)の創始者である岩瀬幹生は、2008年を最後に本戦のレース出場を退き、現在は実行委員会の顧問として名を連ねる。10年以降は実際の運営からも退いたが、今でも本戦では現地に駆けつけ選手たちに熱いエールを送っている。10年から出場している望月とは当然面識があり、14年、岩瀬が所属する愛知県山岳連盟の講演会に望月を講師として招くなどの交流はあった。しかし、これまで膝を突き合わせて話をする機会はなかったという。

 2018年5月初旬、大型連休の終盤の某日。この日、勤務の“明け”だった望月と、2日前まで山岳会の仲間と南アルプス・北岳に行っていた岩瀬が静岡市内で合流――トランスジャパンアルプスレースへの思い、近年山で感じること、トレイルランナーの課題、個々のチャレンジ等について、熱く語り合ってもらった。
(7月16日発売『山岳王 望月将悟』内で掲載した対談企画のうち、未掲載分です)
 


岩瀬 何年か前、私の所属する愛知県山岳連盟の講演会の講師として望月君をお招きして、お話していただきましたね。ありがとうございました。あの講演会は大盛況でした。

望月 こちらこそ、その節はありがとうございました。あの講演会は、参加している人たちの雰囲気がよくて僕も楽しかったです。最近、講演会に呼ばれて人前で話をすることも増えましたけど、やっぱりね、山が好きな人の集まりは空気感もいいので、僕も楽しいんですよ。

岩瀬 望月君が山を走るようになったのは、国体の山岳競技(※①)からですか?

望月 そうです。僕は学生時代に山岳部に所属していたとかではなくて、国体からですね。国体に出るようになったのは、職場の先輩に南アルプスに連れて行ってもらったのがきっかけです。2泊3日で、北岳から茶臼岳に抜ける行程でした。

岩瀬 初めてでその行程は大変だったのでは?

望月 稜線のずっと先を見て「あんな遠くまで行くのか」とびっくりしたのを思い出します。けっこう軽装で、荷物も「こんなに少なくていいんですか?」と。先輩は「うん、いいんだよ、山小屋に泊まるし」と。走るというよりは早歩きという感じでしたけど、クタクタになりました。

岩瀬 そういう先輩がいると、実力がググッと伸びますよね。

望月 知らぬ間に伸びたということはありますね。そのとき、その先輩から「それだけ歩けるなら、国体の山岳競技に挑戦したらどうだ」と言われて、そんな競技があるんだと興味を持ちました。時期は被っていませんが、岩瀬さんも国体に出られたり、愛知県チームの監督をされていたのですよね。

岩瀬 10年間くらい出ていましたね。選手・監督としては、94年の愛知国体が最後だったかな。国体の山岳競技の種目に縦走があった時代も、競技の内容は少しずつ変わっていますね。私が選手だった時代は、3時間くらいかかる距離を、3人で55~75kgの荷物を背負って、3人同時にゴールしないといけなかった。

望月 話は聞いたことがあります。その荷物の重量配分は自由なんですよね。3人一緒にゴールしないといけないから、強い人が多めに背負うと(笑)。

岩瀬 そうそう(笑)。望月君の頃は、3人揃ってではなく、個人のタイムレースで、合計タイムで順位がつくんでしたよね。

望月 そうです。僕は99年くらいから出ていて、その年によって変動はありましけど、重さは17㎏くらいで、みんなが共通の重さを背負ってのスピード競技でした。

岩瀬 コースは、登り一辺倒でしょう。ほぼ全力で、きついですよね。でもあの競技を経験していると、山で少しくらい重い荷物を担いでいても気にならない。

望月 そう思います。今はもう国体山岳競技はボルダリング競技とリード競技のみになってしまっているけど、あれを経験させてもらったのはよかった。いい時代を通ることができたと思っています。


※①
2018年現在、国体の山岳競技は、フリークライミングのリード競技とボルダリング競技の2種目のみ実施されているが、かつては登攀種目(フリークライミング)、踏査(荷を背負って行なうチーム制のオリエンテーリング)、縦走(荷を背負い、標高差の大きい登山道を走るタイムレース)の3種目が行なわれていた。02年(第57回)高知国体以降は踏査が廃止され、縦走とクライミング(登攀から改名)のみとなった。08年(第63回)大分国体から縦走が廃止され、ボルダリングが新たに取り入れられ、現在はフリークライミングの2種目のみで実施されている。

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