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【短期連載】KLTR(Kansai Longitudinal Trail Race)~歴史の道 関西縦断トレイルレース~連載第4回

2019.11.27
 
2019年のゴールデンウィーク中、関西のトレイルをつないで日本縦断するKLTR(Kansai Longitudinal Trail Race)~歴史の道 関西縦断トレイルレースが、有志20名の参加により開催された。第4回目は、KLTRのレースダイジェストを紹介する。
 
取材・文=松田珠子 写真=阿部加世子 
 
 
発案者である新藤のこだわりが散りばめられた「KLTR(Kansai Longitudinal Trail Race)」。コンセプトとする「まじめにふざける」スタンスは、凝ったデザインが施されたビブスや横断幕にも表れていた。
 
競技ルールとして、第一に記されたのは「自己責任の中で参加をし、十分な考慮の中でレースを継続する」という文言だ。15ヶ所のチェックポイントを通過することなど、いくつかの項目が定められたものの、持ち物の指定はせず(※連載第3回参照)、制限時間も特に決めなかった。新藤ら実行委員が参加する選手たちを信頼している証でもある。
 
また、「自らが積極的に情報発信する事が当たり前の世界にあって、仲間うちとの密度を高めるため、あえて情報公開はしないと決めた」と新藤。スタート前には情報の発信は一切せず、レースの詳細についてもゴール後まで公開されなかった。公開した場合、(応援者がアクセスしやすい)関西在住者の方が有利になるのを避けたい、という配慮も含んでいた。
 
かくして、選手やその家族、関係者以外にはほとんど知られることなく、KLTRはスタートすることになった。
 
 

KLTRのコース概略図。和歌山県那智浜海岸から福井県気比の松原まで
総距離約400km、累積標高約22000mという壮大な道のり
 
 
以下は、スタート前、応援の家族や関係者向けに新藤から送られたメッセージである。
 
「世間にはわずかなお金で快楽を得られるというのに、わざわざ選手たちは苦労を喜々として胸躍らせています。こんな、ちょっとおかしな選手たちに触れあい、特別な時間を共有いただければと思います」
 

Day1 4月29日 深夜0時スタート

 
19名が那智浜海岸をスタート。関西での日本縦断の旅が始まった。
KLTRのビブスに身を包んだ19名(※1名はスポット参戦)が那智浜海岸に集結。それぞれ太平洋の水に触れた後、全員で円陣を組んで士気を高めた。気温は13度前後、天候は曇り。2019年4月29日深夜0時、一斉にスタート。
 
 
那智浜海岸にて。スタート前に選手みなで円陣を組む
 
 
スタート後、選手たちは世界遺産の一部である熊野古道へ。TJAR2016出場の玉置千春を先頭に(CP1まで玉置を抜いたら失格との新藤実行委員長からの御達し!)、皆で和気あいあいとしたムードで、CP1の熊野那智大社まで約6kmのロードと階段を進む。午前1時頃、熊野那智大社に到着、全員で参拝。実行委員の村上が、一人ひとりと握手をかわし、ここからそれぞれのペースでばらけていく。
 
 

熊野那智大社の階段をのぼる選手たち。 
 
 

実行委員の村上が選手たちと握手をかわす
 
 
この後、新藤と村上が、ペースを上げレースをけん引。(「皆で楽しく進むのかと思ったら、ガチのレースでびっくりした」という声、複数…)。新藤はひざの半月板損傷で4月まで約9ヵ月走れなかったというが、「道案内のつもりで先頭を進んでいるうちにテンションが上がってきて、村上さんとレースを引っ張っていた」。妥協のないペースで歩みを進めていく。
 
CP2の熊野本宮大社を6時18分に先頭で通過したのは新藤。続いて村上、約30分差で実力者の朽見太朗。この後、大原 倫、アメリカ出張からの帰国後2日目で「時差ボケ中」という片野大輔、北野聡、円井基史、前週に266㎞の「さくら道国際ネイチャーラン」を走り終えたばかりの星加博之、桑山史朗、斉藤聡之と続く。
 
8時をまわり、実行委員メンバーの山中俊郎、柏木寛之、前田圭紀、有吉俊博、中野洋平、そこから約1時間後、夫婦で(新婚旅行を兼ねて)参加の米田英昭・なつ美、玉置、UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)から連戦の船橋 智と続いた。
 
 

熊野本宮大社で参拝する星加(左)、円井
 
 
雨が降り始め、選手たちが伯母子岳(おばこだけ:コース最高峰1344m)を登る頃には、風雨の厳しいコンディション。前年の台風の影響で登山道が崩落した箇所もあり、通常の巻き道ではなく直登ルートを進むも、足場の悪さが選手たちを苦しめる。
 
日が落ち、雨が強くなる中、新藤が暗い車道を進んでいると、1台の車が止まり「大丈夫ですか?」と声を掛けられた。レインウェアを着ているとはいえ、どしゃぶりの中をずぶ濡れの状態で歩く新藤の姿を見て、ドライバーも見かねて声を掛けたのだろう。新藤は「いえ、趣味で走っているだけです」と返した。
 
しばらく行くと、また1台の車が止まった。さらに反対車線の車も止まり「大丈夫ですか?」。そのときの心境を新藤は「相当困った人に見えたのだろうと。世の中も捨てたもんじゃないなと思った」と振り返る。
19時半を回り、朽見、村上が先頭で高野山根本大塔(CP3)へ。1時間強遅れて新藤。トップグループはこの日、高野山周辺に到達。後続は、伯母子岳を過ぎた大滝集落等で仮眠した。
 
 

序盤は朽見(右)と村上がレースをけん引した
 
 

Day2 トップグループはダイヤモンドトレールを通過。朽見、独走態勢へ


2日目の4月30日、前夜から朝方まで冷たい雨が降り続いていた。コースは、高野山を下りて13㎞のロードとなる。村上、朽見が抜きつ抜かれつでレースを引っ張る。
4:43、村上がトップでCP4の橋本インター周辺(137.5㎞地点)。30分ほどの差で朽見、さらに1時間後に新藤。CP5紀見峠(145㎞地点)には、村上と朽見が6:34にほぼ同着。村上は眠気と疲労によりペースを落とす。ここから朽見が先行。トップグループはダイヤモンドトレール(通称ダイトレ)を進んでいく。ぬかるみも多く、“階段地獄”あり、厳しい登り返しありと長く険しいダイトレの区間は、選手たちを苦しめた。3番手を進んでいた新藤は「あまりにきつくて」葛城高原ロッヂで入浴。カレーもオーダーし約1時間の休息をとった。「(レース中の入浴は)一生に一度の経験のはず(笑)」と新藤。
 
CP6のダイトレ北入口(178㎞地点)、トップの朽見は13:47に通過。2番手の村上が14:39と続く。3番手の新藤は17:29に通過。朽見はCP7高安山駅(西信貴ケーブル)16:58通過。全行程の半分を過ぎ、222㎞地点のCP8「ソトアソ」(私市駅)22:56着、ソトアソにてシェルター泊。レースの中間地点あたりに位置するソトアトは、生駒山系を拠点とし、多数の有名選手を抱えるトレイルランショップ。KLTRのバナーが掲げられ、シャワーの利用や充電器、洗面用の水道使用もOKと、今回のレースで選手たちのオアシス的な場所となった。
 
2位の村上はCP7を18:08に通過し、この日は生駒山山頂付近で仮眠。20:13、3位の新藤がCP7に着き、そのまま周辺でこの日の活動を終えた。4番手以降は、22時をまわり、CP6へ。北野、後続からマイペースで追いあげてきた円井、UTMFから連戦の前田と続いた(有吉、斉藤はCP6手前で仮眠)。那智浜海岸をスタートした19人全員が2日目を終えた。
 
 

2日目の早朝、コンビニエンスストアで補給する選手たち
 
 

Day 3 伏見稲荷を8選手が通過

 
3日目(令和元年5月1日)。
ダイトレ・金剛山伏見峠にて休んでいた桑山が、前日からの体調不良により、早朝にリタイアを決意、SNSにて報告した。トップの朽見は、早朝から観光客で混雑するCP9の伏見稲荷を7:43に通過。この日も雨が降る中、京都トレイルへ。霧雨の比叡山を過ぎ、大原へ向かう。初見の道ながら、快調にトップを進む。CP10の大原ファミリーマートに16:33。
 
ロードを経て、花折峠、蓬莱山へと向かう。ガスが濃く、風も強くなり「体感はマイナス。秋の日本アルプスのようだった」(朽見)。 CP11琵琶湖バレイに21:55着、休息。村上と新藤がCP8ソトアソ(私市駅)で合流し、そろって7:38に出発。両者とも膝の痛みにより、歩きで進む。CP9伏見稲荷を13:46、CP10大原を23:53に通過した後、仮眠をとった。
 
この日、CP8ソトアソ(私市駅)を午後に通過した斉藤は、伏見稲荷へ向かう途中、銭湯に入りコインランドリーで洗濯。「ビールとハイボールを飲みながらダラダラしていたら2時間過ぎていた」(斉藤)。酒豪で知られる斉藤は、当初、「夜は酒を飲みながら、みんなでまったり進むのかと思っていた」が、スタートしてみれば皆TJARのような真剣モード。伏見稲荷周辺では飲み屋屋台に立ち寄りたいところではあったが、後ろ髪を引かれる思いで先に進んだ。
 
 
夜間の伏見稲荷を通過する選手
 

Day4  朽見は高島トレイルへ

 
4日目、5月2日。この日以降の天気は「晴れ」予報。トップの朽見は快調なペースで進む。約26㎞(コース上)の比良山系のトレイルを終え、昼前にCP12、朽木のコンビニへ。朽見は高島トレイルへ。台風の影響で荒れた道を進み、14:26にCP13の二ノ谷山に到着。
 
朽見を追うのは新藤と村上。冷たい雨が続いたことが影響し、新藤と村上は膝痛でペースが上がらず。8:45にガスに包まれた琵琶湖バレイを通過し、朽木を目指す。このあたりで天候が回復し「3日半経って初めての太陽」(新藤)が出た。17:00にCP12、このあたりから後ろから迫る円井を意識し、ペースアップ。二ノ谷山はそろって19:06に通過。
 
単独4番手の円井は、この日の朝CP10の大原へ。補給を済ませ、琵琶湖バレイを目指す。大原には、この後、前田、斉藤、北野と続いて到着する。CP8のソトアソに4:55に到着した柏木、いったん仮眠するが、右足脛の炎症が治まらず、逡巡ののち、リタイアを決める。レースを自己都合でDNFしたのは初めてだそう。
 
また、今回“新婚旅行”を兼ねてKLTRに参加した米田英昭・なつ美は、序盤からなつ美の足の状態が思わしくなく、休みを多く取り入れ、ペースを落として進んでいたが、英昭の不調もあり、CP6のダイトレ北入口にて夫婦でリタイアを決意した。
 
 

京都・大原のチェックポイントにて、補給しながら談笑する選手たち
 
 

Day5 朽見、4日11時間29分でトップゴール! 4選手がゴール。

 

5日目、5月3日。CP14の国境スキー場で、TJAR2018完走者の竹内雅昭の仲間が務める敦賀在住スタッフらが待ち受ける中、トップの朽見が軽やかな足取りで姿を見せた。通過は9:16。いよいよ残りはロードのみ、距離は約17km。
朽見は、途中のコンビニで補給と小休止のほかは、ロードをすべて走り切り、11:29、気比の松原にフィニッシュ! 記録は4日11時間29分。頭一つ抜けた強さを見せた。
 
当初はこのコースの往復も構想していたという朽見。“片道”で終えたものの「足のマメがなければ、往復も行けたと思う」と驚きのコメント。ゴール後も、浮腫みも疲れた表情も見せず、足取りも軽やかだった。
 
 

圧倒的な強さで優勝した朽見
 
 
朽見がゴールした頃、新藤と村上が国境スキー場に到着。その後のコンビニで軽く補給、ゴールを目指す。CP8のソトアソ(私市駅)からともに進んできたが、ここにきて村上がやや遅れ気味。一時は300mほどの差がつくも、村上が追いつき、気比の松原には2人揃って姿を見せた。
 
そして同時にフィニッシュ。記録は4日14時間24分。KLTRの運営の主軸でもある2人。フィニッシュゲートでは抱き合い、互いの健闘を称えあった。
 
 

新藤と村上が揃ってフィニッシュ。ゴールゲートで抱き合い、健闘を称えあう
 
 
4位は円井。新藤・村上に一時は1時間ほどの差(登山者談)に迫ったが、最終的には1時間半の差でゴール。記録は4日15時間59分。TJAR2018の抽選落選後、本戦と日程をずらして行った“ひとりTJAR”のダメージのトラウマから、今回は「初日から最終日のペース」を貫いたことが、功を奏した。
 
この日、斉藤、有吉、前田、山中、片野、大原、北野、船橋はCP13の二ノ谷山まで到達した。スポット参戦の男澤が、伏見稲荷からスタートする予定も電車移動に変更とし、CP10の大原を23:55にスタート。
 

Day6 8選手が気比の松原に

 
6日目、5月4日。
日付が変わった1:30、斉藤が国境スキー場を通過。TJAR2016同様、一際大きいザックながら、安定したペースで着実に順位を上げてきた。まだ薄暗く、砂浜の人けもまばらの中、5:18にゴール。同じく早朝のTJAR2016のゴールシーンを彷彿とさせた。記録は5日05時間18分。
 
 

早朝にゴールした5位の斉藤。日本海の水にタッチ
 
 
6位は実行委員メンバー、有吉。力強い足取りで気比の松原に姿を見せ、フィニッシュ。5日06時間54分。「達成感があるなぁ」と充実の表情を見せた。用意された日本酒をラッパ飲み、さらにはビール一缶を一気に飲み干した。7位は前田。UTMFの疲れを感じさせない軽やかな走りで、5日10時間15分でゴール。TJAR2018は南アルプスに入ってからリタイアしており、悲願の日本縦断達成。「初めて海から海まで、日本縦断を果たせた」。清々しい笑顔で完走を喜んだ。
 
実行委員メンバーである山中が着実な歩みで、8位でゴール。記録は5日12時間13分。スタッフ、応援者が迎える中、ジャンプで勢いよく日本海に飛び込んだ。
 
 

海にダイブする山中。「皆より力が劣っているのはわかっていたので、絶対にゴールしたかった」
 
 
9位は片野で5日15時間37分。足裏のタコが巨大化(片野いわく「ダンゴムシからダイオウグソクムシ(絶滅危惧種)に進化」)する中、最後まで余力を残しながら、気比の松原へ。最後はジャンプしてフラッグを掴みながらゴール。
 
UTMFからの連戦でダメージを抱えながら、終盤に貫録の追い上げを見せた船橋が10位(5日17時間05分)、終盤に足を肉離れしながら最後まであきらめない歩みを見せた北野が11位(5日17時間09分)、後半苦しんだ大原が12位(5日17時間43分)でフィニッシュした。続く星加は23:15に国境スキー場を通過、ゴールまで残すはロードのみとなった。
 
スポット参戦の男澤、CP11の琵琶湖バレイ(打見山)を8:00に通過、比良山系の蛇谷ヶ峰を18:00に通過後、レース中断を決め、CP12朽木の手前で下山(一度は朽木スキー場から下山するも、土砂崩れの通行止めにより登り返し、別ルートから下山)、近江高島駅経由で敦賀へ向かった。玉置は、CP11の琵琶湖バレイを16:00に通過後、残り時間を考慮しレース中断を決意。下山後、敦賀駅を目指した。
 

Day7 星加、中野がゴール!

 
7日目、令和元年5月5日。
フル参戦でレースを続けているのは、星加と中野の2名。前夜、国境スキー場から7㎞ほど進んだ新疋田駅近辺で休息をとった星加は、5:00頃起床し、気比の松原を目指す。そして7:03、ゴール! 伏見稲荷以降、浮腫みに悩まされ一時はリタイアもよぎったというが、さくら道国際ネイチャーラン(名古屋~金沢の266㎞)から2週連続での「太平洋から日本海踏破」の偉業を達成した。
 
 
気比の松原につき、感極まる星加
 
 
 最終ランナーとなった中野は、前日(6日目)、CP12の朽木の時点で、新藤から「あと24時間でゴールを撤収するから」と連絡を受けていた。制限時間が設定されていないはずのKLTRで、突如現れた「関門を突破せよ」の指令……。中野は「ここまで来たら絶対にゴールしたい!」との気持ちで前進する。さらに夕刻、新藤から、本気か冗談か「国境スキー場を14時にさせてくれ」とのメールが届く。文面そのままの意に受け取った中野が「海(日本海)まで行けないということですか!?」と返すと、新藤からは「まぁ、とにかく頑張れ」と一言の返信。「ここまで来てゴールまで行けないなんて冗談じゃない!」と奮起した中野は、寝ずに気比の松原を目指すことを決めた。
 
眠気に耐え切れず数分の仮眠は挟んだものの、ほぼ徹夜で前進し、国境スキー場に朝8時半に到着。関門のゲートは見当たらない。それどころかスタッフも誰もいない。中野は拍子抜けしつつ、「何とかここで終わることはなさそう」とひとまず安堵した。用水路の水でアイシングと足裏のケアを施し、ラストのロード。そして12:12、新藤らスタッフやレースを終えた選手、関係者が待つ気比の松原へ。出迎えた皆とハイタッチしながらゴールゲートをくぐり、最後は日本海へダイブ! 
 
完走者14名、途中リタイア6名。
気比の松原に残っていた選手、関係者で新藤実行委員長を胴上げし、第1回(そして最初で最後の)KLTRは終わった。
 
 

最終ランナーとなった中野。最後は皆に迎えられ、砂浜を激走
 
 

中野のゴール後、実行委員長の新藤を皆で胴上げ
 
 
だがレースには続きがあった。
福井在住の竹内、仙波憲人(ともにTJAR完走者)、竹内の妻・典子さん、敦賀に住む竹内の友人らがゴールのスタッフとして選手のサポートを行っていた。長時間、ゴールで待機しているスタッフの負担を考慮し、実行委員長の新藤は、レース6日目、ほかの選手から大幅に遅れをとっていた玉置に途中下山を促し、玉置もそれに従った。
 
玉置はTJAR2016に出場し、双六小屋でリタイアしている。同大会の参加選手中、最も早いリタイアだった(※TJAR2016連載)。暑さでペースが上がらず関門に間に合わないと判断した上でのリタイアの決断だった。だが、体力的には余裕があり、心情的にはレースを継続したいという思いがあった。KLTRもまた、マイペースでレースを進めていたところだった。
 
玉置はKLTRのリタイア地点からあらためて踏破することを決めた。
翌月、玉置は琵琶湖バレイをスタートし、KLTRの残り区間を無事に踏破。玉置のチャレンジを知った実行委員と敦賀のスタッフは、玉置には知らせずにゴールゲートを設置。玉置のゴールを迎え、その挑戦を称えた。
 
 

KLTRの翌月、残り区間を踏破した玉置
 
 
「この個人の挑戦そのものがKLTRの醍醐味」と新藤は言う。
 
玉置は次のように振り返る。
「『やり残したことにチャレンジしたい』という個人的な思いよりも、新藤さん、村上さんが繋いだ路を私も行ってみたい、この先を見てみたい。皆さんの凄さを少しでも感じたいという“興味”の方が強かった。気比の松原についたときは、『あぁ、着いた~。これがゴールゲートかぁ』と。皆さんが繋いだ、踏破した路を私も辿れてよかったなと。同時に、あらためて皆さんの凄さを感じた時間でした」
 
そして、心の中にある思いが生まれた。
「(リタイアしている)TJARのルートもいつになるかわからないけれど、こんなふうに繋いでみたい。そのときにまた、こんなふうに皆さんと遊んでもらえたら嬉しいな」――。
 
レース後には報告会と称した打ち上げが“2回”行われ、報告書、KLTRのロゴ入り焼肉鉄板が参加賞として配られ、「二度目はない」(新藤)というKLTRは幕を閉じた。
 
【KLTR(Kansai Longitudinal Trail Race)リザルト】
1位 朽見太朗(東京都) 4日11時間39分
2位 新藤 衛(大阪府) 4日14時間24分
2位 村上貴洋(兵庫県) 4日14時間24分
4位 円井基史(石川県) 4日15時間59分
5位 斉藤聡之(長野県) 5日05時間18分
6位 有吉俊博(大阪府) 5日06時間54分
7位 前田圭紀(東京都) 5日10時間15分
8位 山中俊郎(兵庫県) 5日12時間13分
9位 片野大輔(愛知県) 5日15時間37分
10位 船橋 智(神奈川県)5日17時間05分
11位 北野 聡(長野県) 5日17時間09分
12位 大原倫(神奈川県) 5日17時間43分
13位 星加博之(東京都) 6日07時間03分
14位 中野洋平(東京都) 6日12時間12分
15位 玉置千春(東京都) 6/7 23:16打見山より再スタートで完走
DNF 柏木寛之(東京都)   5/2 9:30 ソトアソにてリタイア 
DNF 米田なつ美(栃木県)5/2 8:28 ダイトレ北入口にてリタイア
DNF 米田英昭(栃木県)   5/2 8:28 ダイトレ北入口にてリタイア
DNF 桑山史朗(千葉県)   5/1 5:57 金剛山にてリタイア
※スポット参戦 男澤博樹(宮城県)5/4 17:36 蛇谷ヶ峰にて自主ストップ
 
※第5回(最終回)へ続く
 
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KLTR(Kansai Longitudinal Trail Race)~歴史の道 関西縦断トレイルレース〜

第1回 KLTR構想のはじまり〜単独での関西トレイル日本縦断
第2回 KLTRの構想と実行委員立ち上げのストーリー
第3回 KLTR実行に向けた準備と活動

 
 

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