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【短期連載】KLTR(Kansai Longitudinal Trail Race)~歴史の道 関西縦断トレイルレース~最終回 KLTRを終えて、次なるチャレンジへ

2019.12.23
2019年のゴールデンウィーク中、関西のトレイルをつないで日本縦断するKLTR(Kansai Longitudinal Trail Race)~歴史の道 関西縦断トレイルレースが、有志20名の参加により開催された。第5回目の最終回は、レース終了後の選手、スタッフのKLTRに対するコメントを紹介していこう。
 
取材・文=松田珠子 写真=阿部加世子
 

気比の松原でのゆったりした時間

 
「自分がゴールした後こそが、KLTRの楽しみの本番だった」
実行委員長の新藤は、そう振り返る。ゴール地点・気比の松原では、竹内雅昭、仙波憲人(ともにTJAR完走者)、竹内の妻・典子さん、敦賀に住む竹内の仲間、新田篤司、吉田雅彦、高城孝子がゴールのスタッフとして選手のサポートを行った。敦賀スタッフは、ゴールゲートから見える松林に近い場所に、スタッフやゴールした選手たちが待機できるスペースをつくった。そしてスタッフ・実行委員だけでなく、参加した選手の多くが、ゴール後早々に帰路につくことなく気比の松原で後続の選手のゴールを待っていた。
 
GWということもあり、砂浜は観光客や遊びに訪れた家族連れや若者グループなどで賑わっていた。たおやかな海を背に、KLTRの待機スペースもまた、常に和やかな雰囲気に包まれていた。
「当然、飲みながらになり、酒の肴はお互いのレースでの出来事そのもの。一日中笑いの絶えないゴール地点。まさに実行委員が思い描いたレースとなった」(新藤)
 
実行委員の山中俊郎もまた、「一番心に残っているのは気比の松原での空気感」だと振り返る。「皆さんに迎えてもらって、まったりして、他の選手を迎えて、またまったり。他のレースや山では経験することのできない特別な時間を過ごしたように思います。達成感、安心感、連帯感、いろんなものに満ちていたなぁと……」。
 
 
6日目朝、実行委員として準備段階から多くの時間を共有した有吉のゴールを迎えた新藤。
片手にはビール。KLTRらしさを表した一コマだ。写真=柏木寛之)

 
ゴール地点で食事をしながら選手を待つ、スタッフやゴールした選手たち
 
 

新たなるチャレンジへ

 
自己責任のもとで参加、自己完結型のレースであることなどTJARに準ずるところの多いKLTRだが、トレイル率の高さ(総距離400kmに及ぶKLTRのロード部分は、トータル100㎞に満たない)は大きく異なる。
また、参加した選手たちによると、道が不明瞭な箇所が多い中でのルートファインディングの難しさもあった。さらには「食料や水分確保のため、地図を見て、先のルート計画を十分に練る必要があった」「補給やコース取りついての個人の判断力がより求められるレース」との声も出ていた。
 
大原倫は、次のように振り返る。
「地理的にも時間的にも事前のリサーチが難しく、先々暫く補給することができない前提で水と食量を担いだため、荷物の重量が常にTJARの1.5倍~2倍程度あり、想定以上に足腰への負担が大きかった」
 
前述したように、KLTR開催にあたり新藤はあえてコースの詳細等の情報を公開しなかった。自分で調べて準備する楽しみを奪いたくない、というのが理由だが、同時に、山に入る上で自ら考えることの重要性を強調する。
「最近のレースでは、必携装備が細かく規定され、各々の経験や考えが発揮できない傾向にあります。これは大変危ういことだと考えています。『必携装備さえあれば十分だ』という思考停止に陥ってはダメ。事前に調査を徹底し、心・体・頭と経験や用具をフル動員し、対応が必要だったでしょう。苦労も多かったはずですが、それも楽しめたと思う。これこそがレース、そしてトレイルそのものを自分のものにしたことになるでしょう。残念ながら途中離脱した方もいます。でも自らが決断し、安全にレースを離れられた点は賞賛に値します。ぜひ次のチャレンジとして糧にしてほしい」
 
新藤が、思い入れのある関西トレイルを一本のコースとして繋ぎ、気心の知れた仲間たちに声をかけ、レースとして作り上げたKLTRは、TJARの創成期を彷彿とさせる。
2020年に10回目を数えるTJARも、もともとは、創始者である岩瀬幹生が仲間うちに声を掛けて始まったものだ。岩瀬は「日本海から日本アルプスを越えて、太平洋までを一気に駆け抜けたい」との夢を掲げ、93年頃から日本アルプス縦断に挑戦(岩瀬にとっては“試走”)。「次は同じような夢を持つ人たちと一緒にやりたい」と山岳マラソンやアドベンチャーレースで知り合いに声を掛け、2002年、スポット参戦を含む有志5名にて第1回のTJARを行った(このときの完走者は岩瀬ただ一人)。※参照記事「TJAR2014 - 30人の勇者たち」 Vol.4 2002年(第1回)~2012年(第6回)のTJARを振り返る
 
岩瀬は過去のインタビューで「過酷だった」と振り返る一方で、「人がやりそうにないようなことを自分で計画して、チャレンジするのは楽しい」と語っている。TJARは数人の参加で行われた第1回以降、回を重ねる毎に参加者が増え、12年にNHKスペシャルで放映されて以降は、人気や注目度も高くなり、日本一過酷な山岳レースとして広く知られるところとなった。
 
だが、新藤は「KLTRの第2回はない」と断言する。
「1回きりだから、(実行委員を)頑張れた」とは、村上、有吉、山中も同様の意見だ。とはいえ、ただ終わりというわけではなく、TJARをきっかけにKLTRが生まれたように、KLTRから派生し、また新たなイベントやレース、仲間どうしのチャレンジが生まれる期待感は大きい。今回、KLTRを終えた選手からも「自分がよく知るエリアでもこのようなレースを開催したい」という声が複数出ていた。
 
KLTRと同時期のGWには、TJAR2014年大会2位の実力者である阪田啓一郎が、地元の三重県トレイル縦断(300㎞)にチャレンジしていた(4日11時間で踏破)。また8月には、ともにTJAR完走者である吉藤剛と飴本義一が、国内の標高の高い十山を一筆描きでつなぐチャレンジ「ザ・トップ10」(341㎞)を行った(吉藤が7日18時間35分で踏破)。
 
個々のチャレンジからKLTRのような草レースまで、体力と経験、そして熱意と行動力があれば、このような壮大なチャレンジができるのだと、彼らは証明してくれている。
「まだ誰もやっていないような面白いことがしたい」――それが彼らの共通項であり、原動力だ。人間が持つ可能性の無限さに、見ている側もワクワクさせられる。
 
関西トレイルを舞台にした大人たちの贅沢な10連休が終わった。次はどのフィールドを舞台に、どのようなチャレンジが生まれるのだろうか。
 

選手たちのコメント
 


■新藤 衛(大阪府):KLTR実行委員長。TJAR2016完走。
「私の思いつきがこのような形となり、みんなが笑顔で再会を誓えたことに胸を撫で下ろしています。目一杯遊んでくれたスタッフの方々、選手各位に感謝しかありません。レースの構想を練り、それを形にしていく作業。仲間を募り、その仲間が楽しんでくれた。レースそのもの、そしてレース後の語らい。挑戦の場とそれを称える仲間……言葉にできない達成感に包まれつつ、二度目の開催は無いこのレースの思い出を閉じます。また新しいチャレンジをどこかで。いつでもきつめに遊んだるでぇ~。ほなっ!」
 


■村上貴洋(兵庫県):KLTR実行委員。TJAR2016出場(DNF)。
「今思い返しても、すべてが楽しかった。新藤実行委員長を慕って集まった猛者たち(全スタッフ含む)によるKLTR、最高に楽しかったです。KLTRに関わってくれた選手、スタッフ、メディア、スポンサー様に感謝しかない。ゴール後に後続の選手を皆で迎えられたのは、最高の喜びであり、自分のゴールよりも嬉しいものでした。かけがえのない時間を皆と共有できて幸せです。一回きり。そう思い、実行委員としても選手としても一生懸命必死でやり切ったので、やり残したことはありません。KLTRは終わりますが、どこかで誰かが同じように大会を開催してくれて、そこに呼んでくれるのを期待しています」

 

■有吉俊博(大阪府):KLTR実行委員。TJAR2018完走。
「レース前日に発熱。DNSも覚悟したが、初日に熱が下がった。喜んだのもつかの間、2日目に足を故障。3日目には本格的にダメだと思ったが、そこはロングレース。工夫と日にち薬でなんとかなった。今回、運営に関われたことで、試走もできたしおいしい酒も飲めた。そうでなかったらレースの厳しさも他人事だったろうし、もっと苦戦していたに違いない。晴天の松原でゴールスタッフに見守られながらゴール。2日間も宴会しながら仲間のゴールを待つ。なによりのご褒美であり、贅沢な時間だった。仲間のゴールがこんなに嬉しく感じるレースはほかにはない。一生ものの経験ができた。KLTR最高です」 
 
 

■山中俊郎(兵庫県):KLTR実行委員。TJAR2018は選考会で落選。TJAR2020を目指す。
「ワクワクしながら準備して、おもろいメンツときっついコースを走って、ひたすら宴会しながらゴールを共有して、打ち上げを何度もして……実行委員が一番KLTRを楽しんだ気がします。気比の松原でのまったりとした空気感が何よりサイコーでした」
 
 

■斉藤聡之(長野県):TJAR2016完走。2017年トルデジアン(距離330km、累積標高差24000m)、2019年Tor des Glaciers(距離450km、累積標高差37000m)完走。
「2年前に新藤さんから伺った構想が実現すると聞き、迷わず参加しました。夜は酒でも飲んでまったり進むのかと思いきや、始まってみればTJARと同等の真剣なレース。何とか気持ちを切らさず進み、ゴール出来ました。ゴール後、快晴の海岸で酒を飲みながら皆のゴールを待っていた時間が何より楽しかったです」
 
 
 

■米田なつみ(栃木県):米田英昭、佐幸直也らとチーム「サンコンズ」の一員としてアドベンチャーレースに多く参戦。
「旦那に気楽に誘われ、内容も詳しく知らないままOKを出してしまったKLTRですが、 蓋を開ければ、夢とロマンに溢れた素敵なレースでした。雰囲気も和気あいあいとしていて自由な感じが、まるで新藤さんそのものでした。『ほなっ!』とスタートしたこのレース。夫婦の珍道中は残念ながら途中で終わってしまいましたが、それでも十分濃い楽しい旅でした。もしかしたら憧れのTJARも始まりはこんな感じだったんだろうか? なんて考えて最初で最後のKLTRに参加出来たことをとても嬉しく、ゴールまで行けなかったこと、とても悔しく思いました。お礼はいつか栃木でもこんなレースを作って返したいなと思います。ありがとうございました」
 
 

■朽見太朗(東京都):TJAR2014完走。2018年トルデジアン(距離330 km、累積標高差24000 m)完走。2019年Tor des Glaciers(距離450km、累積標高差37000m)5位入賞。
「何よりもコースのラインがキレイ。ほぼ南から北へ真っ直ぐつながる関西のトレイルは魅力的で、直感的に『参加したい』と思いました。補給やビバークもバリエーションが豊富で、参加する人の分だけ違う選択肢があって、これは面白そうだと最初からワクワクしました。そして、やっぱりゴールでスタッフ・参加者が一同に介せるのが本当にいいですね。こういうイベントを関東周辺でもやりたいなと思いました。今考えているのは山梨県1周」
 
 

■星加博之(東京都):TJAR2018完走。KLTRの前週開催の19年さくら道国際ネイチャーラン(距離266㎞)完走。
「地元でもある関西での縦断レースは色んな気持ちを抱くレースとなりました。高野山や生駒山では、幼少期に両親と行った事を思い出し懐かしい気持ちの中進みました。比叡山ではリタイアするか悩み、京都の夜景を見ながら、リタイアして楽になろうという諦めの気持ちと、完走したいという気持ちとの間で朝まで葛藤し続けました。 色んな気持ちを抱いた事もあり今でも記憶には強く残っています。このような記憶に残るレースに参加できたことに対して実行委員並びに関係者の方々に感謝する気持ちで一杯です」
 
 
 
■米田英昭(栃木県):TJARは2014、2016完走。2015年PTL(距離300㎞、累積標高差28000m)完走。アドベンチャーレースでも活躍(2017年には田中正人率いるEASTWINDのメンバーとして世界選手権に出場)。
「オモロイ事に誘ってもらってよかったな、というのが最初の感想です。滋賀出身ですが社会人になって栃木に来てから山歩きを始めたので、関西のトレイルは、高島トレイル以外は未踏の地。計画を聞いてワクワクしていました。2月に結婚した妻とペアで出場させてもらい最初の新婚旅行となりました。練習不足と妻が脚を痛めたのとでスピードが上がらず最初の新婚旅行としては未完に終わりましたが『なるほど、こうやって助け合いながら進んでいくのだな』と納得を得る事が出来ました。残りの行程はリベンジ旅行として行きたいと思っています。
福井の竹内ご夫妻やKLTR応援団の皆さんには良くして頂き感謝しています。ありがとうございました」
 
 
 
■中野洋平(東京都):TJAR2018完走。
「レース前、コースに関しては、一度も行ったことない所ばかりだったので『未知』の一言。400㎞という距離には圧倒される。招集メンバーも自分よりも実力者ぞろい。いろいろな意味で『とんでもない大会だな』と思いながらスタート。最終走者ではありましたが、苦しみながらも楽しみつつゴールすることが出来、充実したゴールデンウィークを過ごすことが出来たと実感しています。もっと早くゴールしてもっと長く宴会に参加したかったです!」
 
 
 
■片野大輔(愛知県):TJAR2018完走。
「里山を含み、登山道としてはメジャールートではない場所、未踏ルート。わくわくしかない。 敢えて事前の情報収集はやめ、アメリカ帰国直後の日本を身体全身で楽しみました(時差ボケはもう勘弁ですが)。レースを聞いた時は、『やっとおもろそうなこと見つけた!』と思った。レースは終始楽しんだ(知っての通り)。さて次はなにしよっかな~。一緒に走ったみんな。また飲もう!」
 
 

■大原 倫(神奈川県):TJAR2014、2016完走。TJAR2018は抽選で落選。
「最初で最後(!?)のこの素晴らしい旅を、この仲間と共有できたことに、あらためて感謝したい。TJAR2018の抽選で涙を呑み、その後フィジカルもメンタルもすっかり落ち込んでいた自分にとって、少々無理のあるチャレンジではあったが、後半ものの見事に潰れながらも辿り着いた気比の松原で目に飛び込んできた蒼い穏やかな海の美しさは、大浜海岸で見た太平洋の大波のそれに通ずるものがあった。 忘れかけていたトレイルの美しさ、仲間の楽しさ、チャレンジの素晴らしさをあらためて教えてもらった、そんな心に強く残る旅となった」
 
 

■船橋 智(神奈川県):TJAR実行委員。TJARは2010年から5大会連続完走。
「初めて聞いた時には、なんと贅沢なコースを繋ぎあわせたんだろう!こりゃ、今回を逃すと二度といけないぞ! と確信。参加したものの、初日からの絶不調……悪夢かと思いました(笑)。それでも、見事二冠達成(笑)。「UTMF経由の部」「Notストックの部」で有終の美を飾ることができました。終わりよければすべて良し(笑)。仲間との純粋な「チャレンジの場」って心地良いな~。おもろく&真剣に!が十分に伝わってきました。そして、仲間&家族が待つゴールも最高でした。みんなありがとう!」
 
 
 
■桑山史朗(千葉県):TJAR2016完走。TJAR2018は抽選で落選。
「新藤会長からのお誘いなので参加即答でしたが、夏山シーズンスタートの山行としてはちょっぴりハードでした。体調不良で序盤(金剛山)でレース離脱、悔しい結末に。今にして振り返ると、完踏を果たせなかったのはカラダ作りだけでなく動機にも至らない点があったためだと思います。運営については素晴らしいの一言。TJARもそうですが、『参加者自身が主催者である』ことがレースの純度を限りなく高めていると思います」
 
 
 
■前田圭紀(東京都):TJAR2018出場(DNF)。
「新藤さんからKLTRの話を聞いて、絶対出たい! と電撃が走りました。フル出場への難題(UTMF、GW中の仕事)を何とかやり過ごして那智のスタートに立てました。絶妙なコース、豪華なメンバー、充実したレース環境…とても素晴らしい旅になりました。まだ体が仕上がっていなかったり、重い荷物のメンバーがいたお陰で、多くの選手と交錯出来た事も楽しい想い出です。撮影スタッフやゴール地点のスタッフもとても贅沢で、皆さんに囲まれて気比の松原へゴール出来た時は感動して自然に涙が溢れました。皆さんのお陰で日本縦断の夢が叶いました」
 
 
 
■玉置千春(東京都):TJAR2016出場(DNF)。
「飲み会の席で新藤さんからこの話を聞いた時は「面白そう~♪GW10日間、これで満喫できまりだね☆」って感じでした。どんな海外旅行より今はこれがやりたい! と(笑)。初めての路。風雨や階段地獄に堪えた時もあったけれど、その時々、自力でクリアして行く楽しみを感じながら自分勝手にうろうろ出来ました。自己完結を地で行ける場を与えてくれた事に感謝しかありません。この路を繋げた実行委員の方々は本当に凄い! 素敵なメンバーと素晴らしい路。最高の旅でした」

 
 
■北野 聡(長野県):TJAR2012、2016完走。TJAR2018は抽選で落選。
「歴史ロマンあふれる静かなトレイルをつないで関西を縦断する400km。低山ながらも起伏と変化に富んだ走りごたえのあるルート。気心の知れた仲間と追いつ追われつ、最後は敦賀サポート軍団の温かいおもてなし、大型連休をたっぷり使っての楽しい旅路でした」

 

 
■柏木寛之(東京都):TJARは2014年から3大会連続で完走。
「この山域は経験がなくてイメージが湧かずでしたが初見で行くと面白いだろうなぁと思って地図だけ準備して参加。道中悩みながら進むのが楽しかったのですが、足を痛め中間点のソトアソ(私市)でリタイア。そこはちょっと悔しさが残ってますね。でもリタイア後のレース応援、関西グルメにお酒も満喫できたので、大会を2倍味わえました(鯖寿司がなんと絶品なこと)。とにかく皆さんと、このレースで時間を共有させてもらえて何よりでした。今後もいろんな人と、いろんなフィールドで、いろんな遊びを、いろんなやり方で楽しんでいきたいと再認識できましたね。またいつか通しで歩くぞ〜!(覚書)」
 
 
 
■円井基史(石川県):TJAR2018は抽選で落選。TJAR2020を目指す。
「KLTRはロードも少なく、景色、シークエンスも変化に富み、素晴らしいコースだった。京都1周トレイル以外はすべて初見のトレイルで、冒険的要素があった。高島トレイルの夜間ナビゲーションは刺激的だった。眠くなく体も動きワクワクドキドキする楽しい山行だった。終盤、朽見・村上・新藤さんの背中を追えて良かった。昨夏の1人TJARでは山行中、常にやめたいと思っていたが、今回は一度もやめたいと思わなかった。体の調子が良かったことに加え、前後に選手がいたことも大きいと思う。新藤さん、村上さんに本当に感謝です。一緒に走った選手、ゴールの竹内ご夫妻、スタッフの方々、ありがとうございました」
 
 

■男澤博樹(宮城県):TJAR2016、2018完走。
「レースはだいぶ前から新藤さんより聞いていたが、自分は休みが取れないのでスポット参戦とさせて頂いた。 未知のコースで補給場所や、山間部の寒さ対策での重量増の懸念があり不安しか無かった。 結局短日ソロで比良山系のみ。 寂しかったが初めての山脈で、自分だけの時間を存分に楽しめた。 ゴールには電車で行き完走した選手と懇親したが、皆ボロボロなのに充実感があり羨ましかった。 果たして自分だったら完走出来ていたのだろうか。 挑戦出来るタイミングは定年後であろう。 その時は新藤さんに付き合って貰おう(笑)」
 

KLTRを支えたスタッフたち
 


■竹内雅昭
「TJAR等、これまで皆さんにお世話になってきた感謝の気持ちに応える最高の恩返しの良き機会と心に決め、ゴールスタッフを務めさせていただきました。皆様の並々ならぬ苦闘の末の感動を肌で感じられたことは、2019年GWの一大イベントとして、思い出を深く刻むことができ、大変光栄です」

 
 

■仙波憲人
「選手たちのゴールを気比の松原で迎えたが、ゴールしてくる選手はボロボロとはいい難く、歴戦の兵らしく全員が飄々としていたのが印象的だった。敦賀の応援者の方の多大なご協力もあり、ゴール後、選手には身体を休める時間を少しでも持ってもらえたかな。個人的に大会コースの魅力は距離や標高差ではなく、そのコースにロマンがあるかどうかだと思っている。KLTRは、歴史とロマンの塊であり、ぜひ選手として参加してみたかった。次回があるなら(ないと思うけど)選手として参加してみたい」

 

左から吉田雅彦さん・新田篤司さん・高城孝子さん
■吉田雅彦
「私たちの地元・敦賀の気比の松原をゴールに選んでいただき光栄でした。 比良山系、高島トレイルは迷子になる方が多く皆さんも苦労されたのではと思います。 山小屋等補給するところがなくきついルートでもみなさん難なく通過されたのはさすがですね。 途中、雨も多く苦労されたのでは、と思いますが、ゴールの松原は快晴で観光客も多く、選手を迎えるには最高のコンディションでした。松原でのゴールゲートでの裏話。男子高校生数人から、バレーのネット代わりにゴールゲートを使わせてほしいと言われ、ランナーが和歌山から400㎞走ってくるので無理、と説明するとびっくりしていました。皆さん、怪我もなく、無事終了できてよかったです」
 
■新田篤司
「今回スタッフとしてKLTRに関われたことを誇りに思います。選手の方々の超人的な力強い走りからたくさんの刺激を受け、少しでも皆さんに近づきたいと日々のトレーニングに励むようになりました。しかし、その走り以上に超人的な皆さんの酒の飲みっぷりには驚かされました。これは絶対に真似できないと痛感しましたが、それも含めて全力で遊ぶ大人たちの姿はやはりかっこいいですね」
 
■高城孝子
「スタートも本当は那智浜海岸で見届けたかったです。途中、選手の位置関係がわからなくなり、FBでのチェックポイント通過記録をもとに、手書きで一覧表を作成。あとで村上さんに喜んでいただけてよかった! ゴールスタッフとしての反省点は、もう少し岳蔵さん(竹内)に本部(ゴール)にいてもらい、三銃士(新田、吉田、高城)が選手ゴール後の送迎を担当すればよかったなと。国境スキー場の到着時刻が読めず、実行委員長をお迎えできなくて残念でした……(結果、国境スキー場でお出迎えできたのは朽見さんと山中さんの2名だけでした)。皆さんのゴール越しに見るあたりまえの地元の景色がこんなに素敵だったのだと再認識できました。KLTRに少しでも関わることができてたくさんの刺激をいただきました。実行委員長はじめ選手の皆様に感謝しています」
 
<撮影スタッフ>
■上原里美(MOVIE)
「今回のKLTRでは普段のレース撮影にはない瞬間や見過ごして気づかない空気を感じることができた。何度かレース撮影をしていると、選手も知った顔、コースも熟知といったマンネリから行き詰り感が出ることもあるが、今回はこんなこともあんなこともレースのひと幕として残してもいいんじゃないかと、日数が経つにつれてワクワクしていった。とても濃密な休日が過ごせて感謝、感謝、感謝です」
 
■阿部加世子(PHOTO)
「『関西を縦断するふざけたレースをします』というメールとともに内容を聞いた途端、『こんな面白いこと、断れません!』とGWのスケジュールを空けて引き受けました(笑)。フォトカメラマンは撮影中に選手の心情を聴いたり話しかけたりする機会があまりないのですが、今回の撮影は新鮮で楽しく嬉しい時間でした。果たしてこれ以上有意義で充実した撮影が今後できるだろうかと心配になるほどです。写真を撮らせていただく中で、『一期一会は一生もの』と感謝し、今後も皆様の多様なご活躍を応援させていただきます」

 

気比の浜のゴール地点にて(写真=阿部加世子)
 
 

 
 
【動画リンク】
 
(文中敬称略)
 
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