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ユニバーサルフィールド高木智史氏に聞く「トレイルレースのこれから」

2020.05.26

 

 

コロナウイルス感染拡大防止のための活動自粛や全国的な緊急事態宣言を受けて、今年3月以降、多くのトレイルレースやマラソン大会の開催が中止、または延期となってしまった。そして5月末にかけて緊急事態宣言が全国で段階的に解除となり、ウイルス感染拡大防止を意識しながらの新しい生活がスタートしようとしている。

今後、トレイルレースや各種イベントの開催も段階的に始まっていくと思うが、その先陣を切る形で、宮崎を拠点に九州で多くのトレイルレースを主催している「ユニバーサルフィールド」が、8月にレースを開催する。8月2日(日)の「西原村モーニングレース」(熊本県阿蘇郡西原村)を皮切りに、8月16日(日)「鏡洲の森トレイル」(宮崎県宮崎市鏡洲地区)、8月23日(日)「霧島・えびの高原エクストリーム」(宮崎県えびの市・鹿児島県霧島市、湧水町)という3つのレースだ。



「霧島・えびの高原エクストリーム」は霧島連山を望むダイナミックな景観が楽しめるレース。
ロングコース63km、ショートコース37km、キッズ3kmの3カテゴリーで開催

 


「霧島・えびの高原エクストリーム2019」ゴールの様子

 

上記レースの開催にあたっては、スタッフは常時マスク着用、選手は走行中以外は常時マスク着用、受付で消毒・検温を実施し、問題がない方にゼッケンを渡す、スタートは申告タイム順でのウェーブスタート、エイドステーションは個包装のものを準備するなど、細やかな感染症対策が実施される。

参加するための誓約事項は、8月10日時点で居住地に緊急事態宣言が発出されている場合や、居住地に越県の自粛が発出されている場合は参加を辞退、大会当日に選手本人の体温が37.5℃以上の場合は出場不可、同居人を含め8月10日以降に発熱や感冒症状で受診や服薬等がある場合は参加を辞退するなどの内容となっている。

※感染症対策と誓約事項詳細は「霧島・えびの高原エクストリーム」オフシャルHPを参照。


8月からのレース再開にあたり、ユニバーサルフィールドはどのような準備を進めてきたのか、また“コロナ後”のトレイルレース開催について考えていることを、代表を務める高木智史氏に聞いた。

 


九州で多くのトレイルラン大会を主催するユニバーサルフィールド代表の高木智史さん。
高木さん自身、100マイルランナーでもある

 

——全国的な自粛要請が始まり、どのように過ごされていましたか?

2月くらいからマラソン大会の計測の仕事が中止になっていくなかで、我々が自主的に開催しているトレイルランレースをどうするか、協議を始めました。ユニバーサルフィールドが主催する大会、計測など運営協力している大会を合計すると24大会が中止、延期となりました。そこから緊急事態宣言後のレース再開に向けて、まずは開催地の感染状況、新規感染者数や退院者数などを見たり、県境を越える・越えないという解除があるかないかも大きく関係してくるので、そういう状況やデータをチェックしていましたね。


ーレース再開の日程的な目処はどう考えていましたか?

安全にレースが開催できることを考えると、全国的に人が動き出すのがおそらく6月初頭からで、感染者の抑制が実際にできるようになる時期が6月中旬から7月初頭くらいとなったときに、それにともなう準備を考えると、8月くらいからはある程度人が移動できて、集まれるようになるのかな、という予想を立てていました。
そんな考えのもと、西原村モーニングトレイルを8月2日、8月16日に鏡洲の森、8月23日に霧島・えびの高原レクストリームを、感染症対策と誓約事項を設定することで開催を決めました。西原村モーニングトレイルは距離も16kmと短く、参加者も熊本県内に住んでいる方が大多数のローカル大会なので、まずはそこから始めていきます。鏡洲の森トレイルは参加者の半数が宮崎県、その他が九州全域、 霧島・えびの高原エクストリームは参加者の9割が九州全体、1割が本州からの参加者という割合です。  


——感染症対策や誓約事項は、今後のトレイルレース開催にあたって、ひとつの
指標になるかと思いますが、どのように作成されたのですか?

日本スポーツ協会が出しているガイドラインを参照させてもらい、自分が叩き台を作り、スタッフと協議を重ねました。日本スポーツ協会のガイドラインは、屋内の大会を基準にしているのかなと思う記載がいろいろあって、参加人数も含めてトレイルラン大会の実情に沿って考えると、対面するときにアクリル板をつけるとか、ビニールシートを設置するみたいなことが書かれているのですが、トレイルランの場合、屋外のエイドステーションでビニールシートをつける必要はないんじゃないかとか、受付も屋外でやったりもしますし。スタッフ、参加者とも全員マスク着用を義務づけているので、そういうのはいらないよねと項目から外したりとか、トレイルラン大会の実情に沿って細かな調整をしました。


ー今後のトレイルレース開催について思うことは?

参加人数の絞り込みがいちばん大きいと思っていて、とくに1000人を超える大会を開催すると考えると、薬とかワクチンができればといいという考え方もありますが、それがまだない現状では、大人数を一堂に集めて開催するのは難しいのかなと考えています。トレイルレースでいえば、スタートの密集さえどうにかできれば、コース上は人が散らばると思うので、そこを工夫していくことで補えるのではと考えています。例えば距離が短めの大会で、5分〜10分くらいの間隔で50人くらいの単位でスタートしていくとか。通常のマラソン大会、1万人規模のものは、まだ開催は難しいとは思いますが、トレイルランの1000〜2000人くらいの人数では、スタートや受付の工夫でどうにかやっていけるのかなと考えています。
また、参加者の移動に関する部分でいえば、2月くらいと今とでは状況は変わっていると思っていて、2月と同じ状況だったら、まだ大会はできなかったと思いますが、今回の自粛生活を経験したことで日常生活での感染症対策(マスク着用や手洗い・消毒)をしっかりする意識が芽生えて、自ら感染を防ぐという意識ができてきていると感じており、大会会場に移動する際や大会中も気をつける意識が高まっている。  そういう行動様式ができてきたからこそ、トレイルレースが開催できるのかなと思います。


ユニバーサルフィールドが8月に開催するレース詳細は下記を参照のこと

「西原村モーニングレース」 2020年8月2日(日) 
※エントリー開始日については、ユニバーサルフィールドのオフィシャルHPをご確認ください。

「鏡洲の森トレイル」 2020年8月16日(日) ※エントリー締め切り2020年7月12日

「霧島・えびの高原エクストリーム」 2020年8月22日(土)・23日(日) ※エントリー締め切り 2020年7月17日

 

 

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